スルータイム(時間を眺める)は
時間の流れに対して距離をおくことを言います。
ですから、時の流れを
観察・管理できる視点ということです。
インタイム(時間の中にいる)は
時間の中に埋没し、距離をゼロにすることを言います。
ですから、その瞬間を味わっている状態です。
次に
スルータイム(時間を眺める)でいることは、
ディソシエイト(対象と距離を開けている)な状態とも呼べます。
イン・タイム(時間の中にいる)でいることを、
アソシエイト(対象に入り込んでいる)な状態とも呼べるでしょう。
自分の状況を、距離を開けて眺めることがディソシエイトなので、
あまりにも距離を明けすぎると、
「乖離(かいり)」という現実感の希薄な状況になります。
「乖離(かいり)は、自分ごとではなく、
他人事のようにものごとを感じてしまうので楽です。
ただし、自分に起きていることを、他人事のように考えているので、
最適なバランスではないと考えてよいでしょう。
しかし、適切なディソシエイトなら
現状に飲み込まれることなく、客観視できて
視野を広くしてくれることを助けてくれます。
つまり適切なバランスがあれば
良いということです。
バランスをとるためには
そもそもの「目的」から考えることです。
スルータイムであり、ディソシエイトな状態は
どんな時に役立つでしょう?
緊張に満ちた現状に
埋没しているだけでは、
より良い選択や、未来のことなど
眼に入ることはありません。
ですから
ディソシエイト(距離を明ける)して
スルータイム(時間の流れを観察)することで
可能性についての視野を広げ
より良い未来への選択肢や切り口を
開拓していくこともできます。
距離を開ける、ということは
逃げるという意味にも取られますが
逃げることも時には悪くありません。
逃げることの目的は
苦痛を回避することです。
苦痛を回避することで、人生がより良くなるなら
逃げるという手段を使って構いません。
しかし苦痛を回避したことが原因で
また新たな苦痛が生ることがあったり、
苦痛を回避し続けることで
根本的な解決の道筋が
ますます見えなくなったりするのでは
困ります。
ですから
逃げるという手段は賢く使えば良いのです。
苦痛を回避するために
逃げるという戦略を取り
精神的な回復をはかることも有効です。
より良い未来に向かって
どの道筋でいくのが良いかを検討するために
すべてと距離をおくという逃げ方も重要です。
ちなみに
私は”自分会議”を行う時間を
他者の侵入を許さない聖域として持っています。
この時間はすべての現実の要求(メール・事務処理など)をシャットアウトして
現実的なしがらみから”一時的”に逃げています。
その結果、重要な決断を下せるように
腹が決まるのです。
以上のことから
より良い未来を創造するために
今できることを積み重ねるために
スルータイム、イン・タイム、
ディソシエイト、アソシエイトという
技術は、人生のなかで広く活用することができます。
りい
@
録画デスが、ほとんどの動画セミナーを拝見させていただいています。
ありがとうございます。
私の人生の課題に「時間」があります。とにかく、遅れる、間に合わない、切羽詰まった感じなど追われる感に随分苦しんできました。
(足が前に出ず、待ち合わせ場所に行かれない…細かい用事が次々に押し寄せ出かけられない…夢)
子どもを持つようになってからは、子どもたちにそれを反映させてしまいます。そうとう自己分析、ワークをしてきましたが、今朝も息子を叱りつけ、落ち込んだところでした。
つい、このトピックにコメントいたしました。今は2016年ですが…
くにさき
@
りいさん、コメントありがとうございます。
これまでもご自身で自己分析をしてみたり、できることを試してこられたのですね。
遅れる、間に合わない、切羽詰まった感じ、追われる感じに共通しているのは「イン・タイム」という状態にあることです。時間の中に没頭しているので、経過時間が解らなかったり、時間的距離感がうまく把握できません。私もそうです(汗)
だからこそ、「スルー・タイム」を意識して、時の流れを眺めるかのように見通しを立てることは大切です。時間を外側から眺めることを意識するのです。
そうは言っても、それができないから苦労をされているはず。
私も苦労していました!
ですから、自分の感覚だけに頼らず時間を眺めるツールを使うことをお勧めします。
トゥードルドゥという無料のツールが便利ですよ。
iPhoneなどのスマホでもアプリがあります。
http://www.toodledo.com/
リンク先を見ると、英語ばっかりで解りにくいと思うかも知れませんが
日本語で使い方を詳しく書いているサイトもあります。
木村聡子(きむら・あきらこ)さんのサイト
http://blog.kimutax.com/archives/toodledo
時間を眺める、時間の外側に出る、という意識づけは
なかなかうまくいくことがないが故に、ツールの使い方を学ぶことで
グッと楽になることもあるものです^^
参考になりますように。